Entries from 2018-01-01 to 1 year

お爺さんは言いました(ちなみに、そのお爺さんは木でした)「何がどうなっていくか、 どうしてこうなってしまったか、 どうしたらどうなるか、 己が何を望むか、 何が幸せの定義とされるか これでよかったのか」「そんなことは誰にもわからない そして答えす…

手紙(小澤征爾「 僕の音楽武者修行」へのオマージュ)

拝啓 まだ雨の季節には至りませんが、アイスを求める気持ちが大きくなる真夏のような日も増えてきましたね お元気ですか僕はいまベランダでこの手紙を書いています。時刻は午後の6時34分です。空が綺麗な色をしていたのでベランダにでてあなたへの手紙を書い…

スナフキンの訴え

たぶん僕たちはなにかを見逃しているのだ本当の何かがどこかにあるはずだここにあるものは紛い物なのだから君たちの歌はもう聴きたくない何も見たくもない風の音だけを聞いていたい僕は自分の重ささえも感じたくないきょうはどうかもう歌わないでくれ歌うと…

死が僕らを分かつ時まで

“僕らは自分たちでは決して気づいかないのだが実は僕たちの日々に悲劇を必要としている”“katharsis” —彼女はつぶやく“しかしながら僕たちには死が僕らを分かつ時が確実にくるという最大のトラジディがあるのだそれだけで十分だろう”“”えぇ わかっているわ”

ある晴れた日に

僕は今日 君が生きていた日のことを思い出している空気は乾いていて 太陽は大変陽気な様子で鳥が鳴いていた草は青く 前日の雨で土は喉を潤したようで全てが完璧に美しかったそしてまた君も美しかった僕たちは幸福でいて欠けたものは何一つなかったあの日をと…

誰か、あるいは僕自身の記憶

今日僕は何かを思い出しそうな気配を持っている言い換えれば、僕は自身が何かをとても長い間忘れていたことに気づき始めているどうやらそれは僕の記憶、少なくとも今回僕が産まれてからの出来事ではないようなのだがしかし依然僕はそれを僕のものにように感…

僕らの悲しみについて

僕らの悲しみは実は美しいということを 君も知っているのだろうか僕はあの日々の僕自身の心の痛みをとても美しく思い出すのだきっと僕らの悲しみは短調の音楽そうだ僕らの悲しみは美しかったのだ

知らない

僕がひそかにポーカーフェイスでしかもなおかつ機嫌の悪いような時にももっと奥の方ではあの人をとても全体として好いていることをあの人は知らないだろうそしてこれを僕は僕が死ぬ時でも明かすことはないだろう僕だけが知っている僕のなかだけでささやかに…

ジェイの記憶

ジェイ 「きっと49歳くらいになると価値観も安定してくるの。いまは不安なのよ。」ねぇ ジェイ、僕は今やっと30を過ぎたばかりというところだけれど、ぜんぜん安定は見えそうにないよ。きっと40にも見えることはないと思うんだ。僕たちの不安は若いからだけ…

風と光とバイクの関係

桃はバイクに乗っていた朝でも昼でも夜でもない時のなかで。どんどんとスピードを上げて行きそのまま風のなかに消えてしまったそれは彼女の夢であった光の速さになって消えてゆくこと

At the Edge

どこまで歩いて行ってもこの道もそしてあの道も君が歩くその道もすべて孤独の国に辿り着くだろうそれでいてその孤独の国というのもまたすべて同じではなく それぞれに独立したまた、もしかしたら次元すら同じにしない世界の孤独の国であるだろう僕らは彼女も…

bleu

「ブルー ブルー ブルー」「僕はこの青が blue bleu blau ブルー ブルー ブルー好きだ」「君の見ているこの青が 僕の脳にも同じ青で届いているかは 僕は知らない 君も知らない」「blue bleu blau それでもよい この青を 永遠に」

心の奥

心の奥は 誰のもの僕の心の奥は 僕のものではないもちろん君のものでも(君のものであってくれたらいいのにとある晩僕は祈ったが)僕の心の奥は 時のものそれは 時間の流れ僕たちが予想できなかった未来ふいな出来事やわらかな倦怠や突然の興奮僕たちの心の奥…

利根川

わたしが居る場所には、利根川という名前のついた川がある。川があると言っても、実際にはそこに川はない。いまこの7秒間にわたしが目にした水たちはもうここには居なくて、既に数十メートル先に進んでしまった。この先も彼らは移動しつづけるのだろう。わた…

晴れに寄せて(第一稿)

今日は晴れている僕はいつも、ある特定の思考方法を人生に採用することがあるのだが、それは以下の通りだ。ある日、とても幸せな気分になったとする。しばらく平穏な日々が繰り返され、ある時には気分が乱され、荒れた海の様な心持ちになる日がやってくる。…

私はあの木だ

私はあの木だ わたしはあの空であるだろうそして私は彼であり また彼女だ彼らの痛み 胸の弾む気持ち 静寂それらも また 私なのだもう私は何に怒ることも 同情を寄せることも誇らしさを感じることも 悲しみを持つことさえもできなくなった彼らはわたしである…

布団の扉

僕は熱を出していた布団のなかでひとり身体の火照りを感じて喉は乾いていた今この瞬間に僕にように布団で熱を出している人はこの世に何人いるだろうか?熱と布団で繋がる世界の友人たちだ布団の扉で僕は彼らに繋がっている

孤独の果てに(ガブリエルの手紙)

孤独の果てには何があるのか と僕は友人に尋ねた友人はいう「そこにはなにもない。僕たちは誰といても幸福に包まれてもこの気持ちを持ち続けるだろうこの世の全ての人に等しくこの法則は働き続けるだろう重力がある限り地球やこの銀河系が存在しうる限り。」…

Requiem

この地の歌によって人々のいのちは清らかなる その色を再び光らせ それはまた この地の精霊たちに喜びの踊りをもたらすだろう

池の上にはたくさんの蓮の花が面白いくらいにたくさん咲いていたのだが僕はそれどころではなかったので花の前でも花なんか見ていなかったあれからしばらく経ってからなぜか花の美しい姿が僕の脳に現れる様になったこの理由を説明できる人がいたらぜひ僕に手…

黒曜石

僕はある石を手にとって、それを眺めた。 これはある知人が僕にくれた黒曜石。 僕はこれをもらった時には特別な興味を持たずに この石は長く僕の机の隅に置かれていた。 近頃、石はなぜか僕に語りかけてくる様になった。 僕もなぜ知人がこの石をくれたのだろ…

急な雨

この場所にはたくさんの杉があり雲間からは光が時刻は午後三時ちょうど急な雨が降り出してきた僕たちはバスに向かって急いで走って少しだけ笑った

重低音とともに

この曲においてベースは定期的に心臓のような音を鳴らす僕は電車の規則的な揺れに魂を預けながらそのベースの音の中に隠れようとするボーカルは歌う「僕の心臓の色は黒色 帰るよ 僕がやってきたあの道に」僕は明日が今日の続きでないことを祈った今日の記憶…

血は水色

いっそのこと僕の心臓を持ち去ってほしいと思うそのまま風と共に丘の方へ行ってくれないか僕の心臓は黒色でそしてそれが止まった時には世界は真っ白になるだろう僕の血は透き通った水色でそれは僕の純粋さを表している君は笑うだろうが僕は誰よりもどんな水…

katharsis

夜の品川は海君が吸っている空気は水粘土を帯びた水僕たちは魚であのビルの窓の明かりは光るプランクトンだろう僕たちはとろとろした空気の海を泳ぐ電気のサカナ美しい魚トゲもあって攻撃もする僕たちは美しいサカナ

USB (EXPLICT)

Connect completed!Connect completed!Sir, please open the zip files gently.Sir, please open the zip files gently.Then the zip files will show you her gentle Eden.Then the zip files will show you her gentle Eden.An.M

Palm trees

Trees trees, palm trees.Ladies and gentlemen,pay attention, please.Trees trees, palm trees.We gonna have hot cakes at this highway rest.Plenty hot cakes and palm trees.Please pay attention, please pay attention.An.M

troubles

Trouble honey has the sweetest smells.We all have the desire for painful ecstasies.The sky give us extreme paradise today.Every human are getting into the finals.Our beautiful wings are now released. An.M

ソフィスティケ

窓越しに見えた彼の自転車にはソフィスティケと書いてあったが 僕は一瞬プシュケーのことを思い出しそしてすぐにそれがソフィスティケイトのフランス語であることを知った外に出ると日が暮れかけていて空はオレンジ色と青色になっていた大分 透明度の高い色…

Here is nothing to do for me for that

僕は今、君からひどく離れたところまで来てしまった。暗い部屋に置かれた灰色の本棚の、君の本たちのことを懐かしく思い出している。あの本たちは元気だろうか?僕があそこに戻れる日はこれるのだろうか?ここは天気と言う概念すらない場所だ君は元気だろう…