Entries from 2018-01-01 to 1 year

星になる

もう忘れてしまったようだった何を忘れたのかも僕は忘れてしまったいつか忘れている何かがあることさえもきっと僕は忘れてしまうだろうそしたらそのできごとはいったいどこにいくんだろうかこの世で迷子になったそのできごとは

僕たちは自らの顔を実際には目の前にあるものとして見つめることはできないのだ鏡をもってしてでも

素粒子

今は1972年、 僕は東京の国立大学で物理の助手をしている今日は空が曇っているあとでブランコに乗りに行こうと思っている空は白く僕は素粒子のことを考えている君がこの手紙を読むのはいつになるだろう僕は君のことを知らない君も僕のことを知らない君はい…

春小雨

春小雨とわたし濡れる小学生の黄色い数々の帽子アスファルトに落ちた美しい雨の粒のついた潰れた華のかたまりはじめから持たざれば失われることのない状態へのある種の羨望温かい雨とぬるい風春

線の庭

あぁ 僕は孤独だ そして 君も 僕たちは孤独の線で繋がっている でも時々 楽しいのだ 生きているのが

R

R, 君がこの世に生まれたということは僕が正しく僕であるべき道を歩けているのと同じ意味R, 僕が様々な黒い種類の心を通り抜けてきた後でも 君がとてもかわいい柔らかな白いほほえみでそこでほっぺたを揺らしてくれているということは僕のひとつのきぼう

Divina Commedia

「ねぇ トラヴィス永遠ってあると思う?」「あぁ、タブロー それは ここに。僕たちはもうこの世に存在していないけれどこうやって互いを見つめ合っているだろうタブロー、僕たちの全ては消えることなく 」BGM: MozartSonata for piano and violin in E minor…

ヴァニタス

昭和が終わるギリギリに生まれた僕らは二人とも一人っ子で僕らもまた例外ではなくまっとうに互いにワガママだったそして僕たちは同じ種類の孤独を持っていたしそれを嗅ぎ分けて無言で励まし合うことだってできた僕らは幸せだった同じヴァニタスを見ていた

神聖

ボールが転がったのを見ただろう 夜は僕のもの 日常のなかの狂気に目を配らなければ 心のブレーキを大切に、校長も言っていたじゃないか 夜は僕のもの ボールが転がったのを見ただろう?

悲しい音楽の中にも絶対的に美しさがなければならない

帰り着くところはとても乾いた寂しい場所なのではないかと思うそんな時に僕が想像している世界は悲しみに満ちているのだけれど同時にとても美しい

Divina Commedia

僕たちはあと何度、日曜日を経ることができるのだろう僕たちは時間が永遠に続いていくもののように感じるが(それはある意味で救いでもあるけれど)それは実は永遠ではない僕たちが地球にいる時間には上限が設けられている

敬意

美しく尖りその美しさによって君の心を切り裂きさいて去っていく氷の棘の花のようなものになれるとしてまた、同時に君の心を温めてくれる生ぬるい温度をもつ柔らかな美しいしかしながら記憶に残らない魔法を持った物体にもなれるとして僕はどちらを選ぶだろ…

誰にも言わないほうがその大切なものを自分のうちがわに美しく隠して愛でて生きていけると思うのならそれを君は死ぬまででも誰にもいわなくてもいい

내가 미쳐가요

Stupid, 僕は吐き捨てるように言った自分に対してだ

내가 미쳐가요

Stupid, 僕は吐き捨てるように言った自分に対してだ

How could you be so

bra bra bra 君はつぶやいている紅茶に角砂糖を入れてそれをくるくると回しながら僕はそれを見ながら氷に触れたような気持ちになる丘の上には僕ひとり強烈な風が吹きまくっていて僕は一方で孤独をどこか楽しんでもいる

全ての出来事から遠い場所

遠い場所にきてしまった涙からも怒りからもずいぶんと遠いところにきてしまった今ではそれでさえ僕はとても懐かしく思うんだ

誰かが持っている記憶

この記憶は誰のものなのだろうわたしのものなのか君のものなのか昔に出会ったあの人のものだったかわたしの中に生きているこの記憶は誰のものに根を張っているのだろう

隙間

隙間をもつことほど大事なことはないよそしてその隙間に何も問いかけないくらいに強くなること。わかったかい?そう言って鳥は飛び去って言った

rest of my life

「タブロ、君は美しくて強い羽をもっているのにそしてそれで空で幸せに飛ぶことができるのに途中でそれをやめて、羽を折ってくれなんて言う。」「ねぇ トラヴィス わたしはいつか空を飛べなくなるとある日がくることがとてもこわいそんな日が確実にくるなら…

速度60

そんなに長い距離をはじめてわたし一人で越えて行くのは人生ではじめての出来事だったわ途中で知らない人たちが住む団地が永遠に続く通りも越えていったわそれはかなり前に住んだ街に似ていたでも決定的に何か違う部分があったわそこには私やあなたは物語の…

いついかなる時も

「僕はアイス珈琲が好きだ」「良き時も悪しき時も富めるときも 貧しきときも 病める時も健やかなる時も生命ある限り私が覚悟を決めてアイスコーヒーを愛することを選んでいるわけではない。これどちらかといえば嗜好(たとえば性癖のようなものまでをも含む嗜…

鋏、そしてケーキ

トラヴィス:「現代において優れた彫刻家の集団がいる。それはどんな人たちだと思う?美容師たちだよ彼らは 人の頭蓋骨の形顔の造形人によって違う髪質 好みなどを素材として1日に何個もの彫刻をこの世に作り出しているだろう?生身の人間を彫刻の素材として…

BRAND NEW

「その先はアウト・オブ・コントロール、君はきっとそれを制御できない世界だろう。それでも君はこの門を破壊してそこへ行ってみたいかい?」

Rest in Peace

トラヴィス 「自己の快感のために、自己の破滅を求めることがある。そう、カタルシスのように。」タブロ「ねぇトラヴィス、ねぇ、ちょっとあなたオカシイワ。」トラヴィス「そんなことはないんだよ。いたって普通だ、僕は。」

It was you

We were at that river watching the sky getingbeautiful colors in this world.Wind blows there, I am part of you at that time.We were in the color of blue.That blue was so deep, so we decided to swim in that color til the world’s end.Here, i…

アスペリタス

アスペリタス、僕が呼んだら君は今でも振り向いてくれるのだろうか、アスペリタス

匂い

「あなたの孤独にわたしはわたしの中にある孤独と似た匂いを感じるのです。それによってわたしはあなたの孤独がなくなることでわたしの孤独もまた薄まるような気がしているのですそれはもしかしたら幻想のようなものかもしれないでしょうしかしわたしはそれ…

深いところで繋がるもの

あなたにはわたしのいちばん美しき魂を捧げたいのだ