ink 20180103


僕は
万年筆用のインクを探していた
そこには様々な色のインクが
置かれていたが  僕が
求めていた色は存在しなかった


そもそも僕は
僕がどの種類の色を求めていたのかすら
知らなかったのだから


でもたしかに僕の中には確かに
僕の求める色が在るのだ
それは
もはや

色としての存在ではないのかもしれなかった


僕の希望やあるいは生きるうえでの
この世へのときめきのようなものを
僕の心は色として変換し
僕の中でだけそれが
見えるように
映しているのかもしれなかった