記憶

むかしむかし家族大勢で海へゆき

ある時は太陽をながめ ある日は嵐を

雨を聴き 種から根が出て植物は大きくなり

枯れてしまった 

 

いまではみないなくなり

今はひとりで窓の空を見つめている僕は

風の音を聴くのです

 

僕もいつかいなくなるでしょう

また誰かが雨を眺めて

僕は雨のその中に元素として入って

また海へゆきましょう