ピコ


確かに二階の窓から見える
広い土地には、何棟もの小さな小屋が建っていた。 夜中に私がそこから月を見上げる時、ある部屋にはオレンジ色の光が灯り、ある時はまた別の部屋のカーテンが見えていた。

それらは突然姿を消した。

全てが夢のようであった。
あの小屋たちは一体どこへ行ったのだろう?

今となってはもう
あの小屋たちは
わたしの記憶の中だけにしか生きていないのだった。