わたしがガラス作品をつくるときは、
耐火石膏でつくった型の穴の空いた部分にガラスを溶かし込んでいく「鋳造」技法をつかいます。
石膏の穴の部分になるのが、原型。
原型の素材はいろいろです。陶芸の粘土でもいいし、蝋燭でもいい。原型に石膏を塗ったりしたあと、石膏から原型をはずします。
今日の作品は原型を蝋で。陶芸の手びねり技法のように少し温めたときに手で造形できるように、ワックスを2種類調合してつくります。普段使うことが多いのはどちらかといえば陶芸の粘土ですけれども。
そのあと蝋を抜く作業(穴をつくる作業)を「脱蝋 だつろう」と呼びます。いろんな方法がありますが今は圧力鍋にチューブをつないで使う方法。石膏の穴を下向きにしたものを水を張った容器の上の網の上に置いて、チューブをさしこみます。そうすると蒸気で蝋が溶けて出てきます。水を張ってないと容器に蝋がついて後で取るのが大変なので水を張ります。水の上に落ちた蝋は浮くので、あとで取るのが簡単なのです。
この方法に使う圧力鍋は、蓋にチューブがさせるような管の突起がないといけなくて、最新式だとそういうタイプはあまりないみたいで、メルカリでよく探して古いタイプを買いました。いまも使っている小さいほうの電気炉もメルカリで買ったし、メルカリはすごいなぁ。ヤフーオークションよりも、親戚の家の整理手伝いなどで不要になったものを出品している系の方が多いみたいで、掘り出し物が多いですよね。
作品づくりはいつも、
すごく時間がかかる~~~うー!やっとここまできた、という感じだけど
この後のガラス鋳造でガラスがちゃんとうまく隙間に溶け込んでくれてなおかつよい仕上げになるかはまた別😂
電気炉のスイッチを入れるときは神頼みです。 竈の神様!!おねがいします!というかんじ。電気炉は竈の神様の管轄とは違かったらどうしようとかたまに思います(笑)
あめいろ「かみさま!!よろしくおねがいしますう にゃああー」
神様「なに言ってんだこいつ....?」
あとなぜか、ガラスを鋳造するひとは(もしかして陶芸もなのかなあ?)よくこの、電気炉の扉を閉めて焼成スタートのスイッチを押すときに「いってらっしゃい」といいます。
たぶん、焼成中は実際がどのようにガラスが溶けていっているかを出来上がりをみるようには見れないので(見ても石膏もガラスも窯全体が光って赤くシルエットで見えるだけなので、、)、その未知な部分を「旅にでるひと」のように見立ててそのように言うのでしょう。わたしもたまに言います。言い得て妙だなと思います。言い始めた人すごいな。