宇宙に放り出される

知り合いの死を知るたびに

宇宙に放り出される気分になる

その時わたしは自分はまるで不死身の存在のようにそれが確固たるもののような前提の上で

悲しみを感じている

 

失われた穴を覗く

 

しかしながら

そんなわたしもあなたもまた

皆が実は確実ではなく

朝霧のように不確実で透明な存在

 

自分の死がいつかまた

知らない誰かを宙に放り出すこともあることを

わたしたちは忘れてしまう

 

透明な存在