帽子

昨日個展に、英文科時代からの(かれこれ15年!)友達が来てくれた。そこで話題になった、大学時代の哲学の先生。教室に入ってくるなり、帽子を被ったままの生徒がいると激怒、帽子を脱ぎなさい!なんならもっと怒ると出ていきなさいと言われる。

 

帽子を人の前で被ったままにすると、失礼に当たることを知らなかった人は勉強になるけどいきなり大勢の前で怒られるのは恐怖だろう。病気で頭髪に影響のある人だったら、それは違う問題に発展するだろう。。。

 

ということで色々問題はある気がするけれど、名物教授だった。すごく長い外套(外套という言葉も似合う風貌)、丸メガネで自転車で大学へいらっしゃっていた。

 

もう亡くなってしまったとどこかで聞いた。

もう怒られることはない、のだけれど

いまでも私はどこかへ赴く時、帽子をファッションとして被る時、一瞬緊張する。

 

嫌な記憶ではない。いつも、その緊張にはあの哲学を持った哲学研究者(あるいはもういっそのこと哲学者といってもいいかもしれない)を思い出すトキメキが伴うのだ。

 

 

f:id:aoki_ameiro:20201112155543j:image