物語

樹脂とガラス

4/2 2021から、主に樹脂を素材に作品を作っている田中綾子さんとの2人展「透明な毎日に」がはじまる。 今日、3月31日 2021年 お昼から作品の搬入、設置だ。 いま、朝の4:44。 いつも前日、いや、当日の出発ギリギリまで作業する。身体にも悪いのではやめはや…

透明な毎日に によせて

あいまいで 消えそうで あるいはそれははじめからなかったのかもしれない 大切な記憶 いつかなくなる わたしとあなたも みんなのものよ 甘き永遠のうちに

人間をつくる元素

へえ

今私が吸った酸素は 私を通り抜け 風になってゆく いつかあの人の頬をやさしく なでることがありますように いく日も過ぎ あの人も私も居なくなったのちに なおも風はとおりぬけてゆく いつまでもだれかをやさしく なでていきますように 甘き永遠のうちに

yellow

파란 슬픈 아름다운 소리가 들려yellow 노란색 신발을 신어 걸어가앞으로 앞으로 눈을 감아

好きなもの

https://youtu.be/MoOdi4qQQBU ははは 好きすぎる 平伏す

帽子

昨日個展に、英文科時代からの(かれこれ15年!)友達が来てくれた。そこで話題になった、大学時代の哲学の先生。教室に入ってくるなり、帽子を被ったままの生徒がいると激怒、帽子を脱ぎなさい!なんならもっと怒ると出ていきなさいと言われる。 帽子を人の前…

くじら

鯨に乗って海へ出かけたい 海の遠くの静かなところで 鯨の上で月を見る ため息 ひとつ 空は静か 風が吹く 元に戻れるかどうか誰も知らない

遠いむかし昔の涙を今 思い浮かべるとまるで宝石のよう たとえそれがその時悲しい色でも 悲しい色はうつくしい色 むかしむかし

ベートーヴェン好きの元に生まれたバッハ好きの娘

あるところにベートーヴェンを好きな人間が居た。重い雲が溶けている暗い空の元、車を走らせ沼を眺めに行くような男だった。男は娘を持った。娘はバッハ好きに育った。なぜ彼のような人生の辛さを芯に持ち続けることがまるで信念のような人間の元で、そこと…

春雨

「はるさめがすきよ。」「美味しいし、きれい。」「雨に似ているね。」「そう、雨に似ている。」「静かな明け方の雨。」「孤独な夜の10時の雨、空は10時なのに少し明るくて青い。」「やわらかな雨」「やわらかな雨」

透明

透明になってしまったわたしはもう戻れない身体の中に紡がれていた綺麗な糸は溶けてしまったわたしの意思とは別に動くわたしの体液に透明な眼球で夕空を見るとても綺麗な色を反射するものがわたしにはなくなってしまった純粋な夕空を見るなんて綺麗なのかと…

薄いセロファン

薄いセロファンが重なるあいだにはほのかに 空気の層気持ちの良い温度ではいってる青い透明なセロファンうす紫の透明なのもひとつ重なり合っている少しのずれのリズムを歌っている

二重奏

低い音で和音が鳴り響いている川その和音はやがて黒い塔となる二つの塔は高く長く空に立ってわたしを見ている忘れているものはないのかと問いかけてくるその問いはまたいつのまにか低い暗い和音となってわたしの耳を震わせている

熟成させる

何もしていないように見えても、中で素敵なものが発酵熟成されている何も言葉を紡がなくとも心の中になにかが宿って成長している見えていないけれどきっと何かがあるので、そういう時はつつかずにそっとしておくのがよい何も見えない土の地下では、種からま…

永遠の恋みたいなもの

永遠を手に入れた。その材料は以下の通りだ。少しだけの興味のかけら、沈黙、距離と時間。じっさい恋をしていなくてもこうすれば僕らは永遠の恋を手に入れることができる。

永遠の恋みたいなもの

永遠を手に入れた。その材料は以下の通りだ。少しだけの興味のかけら、沈黙、距離と時間。じっさい恋をしていなくてもこうすれば僕らは永遠の恋を手に入れることができる。

会話

「よき夜を」「よき夜風を」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「それとひとつ、よき漆黒と静寂、そして静かな夜明けを」

フランス組曲の2番と3番のように

青いろ透明ないろぬるい空気が掌の肌に触れる心臓あたりに吹くやわらかな風耳の産毛睫毛についた朝つゆ

円周率

円周率は永遠だけれどわたしは有限 あなたもぜんぶ有限すべてにサヨナラがあるのを私たちは見ないフリをして月火水木金土日を過ごしている

11

雨の中 月の居る夜にしとしと 濡れながら月の光でほのかに青白く光ながらひらひら飛んでいるそれをマンションの29階に住む男の子が望遠鏡でのぞいている彼女は彼の唯一のともだち永遠に語り合うことのない親友月の晩にだけ会えるともだち

雨のくじら

雨の日鯨の鳴き声のような音が聞こえる雨が降る空は全体が海になりこの部屋でわたしは海にもぐっている遠くのほうから鯨の声が聴こえる暗い海のなかでゆっくり鯨が泳ぐ水の振動が音としてわたしの鼓膜を撫でる

20191003

キリヤ先生拝啓 本当に秋が今もう目の前まできましたね。キリヤ先生お元気でしょうか。私は最近、メダカを飼いはじめました。たぶん、メスです。私と同じ。いくぶん気が強いように見受けられます。私と同じ。キリヤ先生は今どこにいるのですか。私は、飛行機…

メロンソーダを飲むとき3

とうめいのガラスにみどり色が光っています舌にぱちぱちとソーダ深夜のブランコと月の下のまっ黒い小川

メロンソーダを飲むとき2

17歳のわたしはメロンソーダを飲んでいま夏だったか 冬だったかしらひどく全てのことに怒っていて(地球上で起こる全てのことと人たちに対して。虫に対しても怒っていたかもしれない。)--

メロンソーダを飲むとき1

メロンソーダを飲むとき誰かのことを思い出すでもそれが誰なのか思い出せない顔も朧げにぼやけていて声も思い出せないしもしかしたらそれは今までの私のなかの想い出のすべての人たちが混ざって混ざって割って1になった誰でもないのかもしれないわたしは懐か…

同じガラスを見ている

●おなじガラスをみている●「このガラスを見てください。色という事実は存在せず色を見て判断するあなただけが存在しているのですそしてあなたが見ているわたしもまた、まぼろしですでも、心は実在するのです。しかし残念ですがこの私の心の成分分析証明は出…

まぼろし

この世界がたまにあまりにも美しいので私はひとり泣くことがある私が好きなあの人もちょっと心配なあの人も私でさえもいつかこの世を去る時がきて後に残るのは何もないだろうこの美しさを残しておく術はなく、花が枯れて土に戻るようにそれの自然をただ眺め…

資格

月へ恋をする資格を手にするためにぼくは夢のような色のついたことばの歌を口から出してあるいてゆこうまぶたを閉じて愛が見えるようになる資格を得るためにぼくはノートに自分にしかわからない秘密の記録を書いて、それをこっそりと隠し続けよう知らない誰…